工事管理と工事監理ってどう違う?いまさら聞けない基本用語を解説!
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工事管理と工事監理という言葉、どちらも「こうじかんり」と読みますし漢字も似ていてわかりにくいですよね。そこで今回は、この二つにどんな違いがあるのかを解説します。今更聞けない建設業の基本知識を、ここで一度おさらしておきましょう!
工事管理とは?
工事管理とは、現場に出て工程計画や施工内容・順序などを管理することです。また、その現場で何人くらいの職人が必要かなどもチェックします。どの工程でどの材料がどのくらい必要なのかを確認し、スケジュールが間に合うように発注するのも仕事のうち。
工事をする場所によっては、騒音で住民に迷惑をかけないように気にかけます。また、安全面での管理も行います。また、工事管理は施工管理と呼ばれることもあるでしょう。
工事監理とは?

工事監理とは、設計図をもとに現場での施工がきちんと上手くいっているかをチェックすること。現場に出向いて抜き打ちチェックしたり、トラブルを未然に防ぐために先回りして指示を出します。
建築主側の人間であり、設計図に書いていある内容やそれ以上の情報をしっかりと現場の監督などに伝える責務があります。また、建築主に現場の状況を報告します。こうした作業を行うため、工事監理者には建築士の免許が必要です。
工事管理の4つの要素
工事管理には4つの要素があります。1つ目が「原価管理」。これは予算の中でしっかり利益が出るように管理することです。どんな材料を使うかや何人の現場作業員を雇うかなどによって、原価は大きく変わります。建築主に求められているクオリティを保ちつつ、なるべくコストは抑えられるように調整します。
2つ目が「品質管理」です。原価管理で予算ばかりを気にするあまり、低品質の工事をしてしまっては元も子もありません。そうならないよう、高いクオリティを保つために品質を管理します。また、適切な方法で作業が進んでいるか、欠陥はないかも確認します。
3つ目が「工程管理」です。品質にこだわるあまり、スケジュールから遅れてしまうのもまた問題。事前に決定した工程通り、納期に間に合うよう常に進捗確認が必要です。
4つ目が「安全管理」。いくら納期を守ることが大切と言っても、現場では安全第一。高所で作業したり重機を使ったりと事故が起きやすいからこそ、絶対に起こさないように安全を重視しなくてはなりません。毎日の作業で安全への意識がおろそかにされていないか、安全のための作業がスキップされていないかなどチェックしていきます。
工事管理はなるべくデジタルで

建設業界では、なかなかアナログから脱却できない企業が少なくありません。しかし、工事管理をするうえでなるべく早くデジタル化を進めた方がいいでしょう。エクセルで管理をしていると関数の入れ間違いなどの人的ミスが非常に生まれやすいものです。
また、エクセルは自由度が高いのはいいのですが、入り組んだ仕組みにしたあまり、担当者以外は見方がよくわからなくなってしまうこともあります。反対に、複数人で一つのファイルを編集していると、保存先が重複してしまったりフォーマットのずれなども生まれてしまうでしょう。いずれにせよ、編集においても共有においてもエクセルでは弱みが多々あります。
そこでおすすめしたいのが、工事管理システムの導入です。エクセルと違って工事管理のためだけに作られているので、どこに何を入力すればいいかは一目瞭然。閲覧できる人や編集できる人を権限で制限できるので、不用意に情報漏洩することもありません。タブレットやスマホ対応しているものなら、現場から直接データを打ち込むこともできます。
システムの導入となると初期費用がネックになるかもしれませんが、導入した後はこのようにメリットづくし。長期的な視点からも、一度検討してみてください。