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税務・経理

これを知らなきゃ建設業経理は務まらない!未成工事受入金って何?

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一般的な企業で経理の経験がある方でも、実は建設業界の経理をいざ担当するとなるとちょっとつまづいてしまうことがあります。というのも他の経理にはない、見慣れない勘定科目が登場するからです。今回はその中でも、未成工事受入金についてご紹介します。

未成工事受入金とは?

未成工事受入金とは、まだ完了していない工事の代金を先に一部受け取った時ものです。例えば家を建てる時、購入者が契約金を支払うといったケースだとわかりやすいでしょう。もちろん一般顧客だけでなく、ゼネコンと下請会社でも一部の代金を分割して支払うことがほとんどなので、この時にも未成工事受入金が発生します。

これは一般経理で言えば、前受け金に相当します。小売業でもお客様に商品を渡す前に、予約の段階で手付金を受け取ることがあるでしょう。このようにやり取りされるお金を、建設業界の経理では未成工事受入金という勘定科目で処理します。

未成工事受入金と未成工事支出金

未成工事受入金と同様、一般的な経理では扱われない科目が未成工事支出金です。これは完成していない工事において発生した支出を指しています。建設業で大きく分けて材料費、労務費、外注費、経費という四つの原価がかかります。これらが発生した場合、未成工事支出金として処理するのです。

未成工事受入金と未成工事支出金は特殊な科目であるため、管理がしにくく不正確に処理されがちな科目です。まだ工事が完了していないにもかかわらず売上に入れてしまったりといったミスも起きています。

しかし、意図的ではないにせよそのようなミスを犯してしまうと、税務署から修正するよう勧告されます。企業としての信頼性を損ねないためにも、正しく会計処理しましょう。

工事進行基準と未成工事受入金

未成工事受入金と大きく関係しているのが、工事進行基準というもの。これは建設業界における会計方法の一つで、工事が始まってから終わるまでの間に発生した経費や売上を分散して計上します。

大規模工事では工事が終わるまでに数年かかることも珍しくなく、その間に適切に売り上げや経費を計算するために生まれた方法です。また、工事進行基準を適用するとクライアントからのあいまいな依頼を防ぎ、請負側が思わぬ赤字を出してしまうといった危険を回避することができます。適切なリソースを使え、残業なども減って現場環境が改善するというメリットもあるのです。

工事進行基準の計算方法は、まず原価を未成工事支出金に振り替えます。次に工事収益総額と当期末までの工事進捗度をかけ、そこから前期末までの収益を引いて、当期の収益を確定してください。この時、代金の一部をすでに受け取っているのであれば、未成工事受入金として工事収益にあて、残りを完成工事未収金として処理します。最後にすでに発生している原価が未成工事支出金として処理されているので、これを完成工事原価に振り替えてください。

未成工事受入金を正しく処理する

建設業の会計に慣れていない場合、こうした処理はハードルが高く感じられるかもしれません。より正確に、より素早く、より人的リソースをかけずに進めるためには、ソフトを導入するのがおすすめです。

現在エクセルで作業しているとい企業も多いようですが、振替の過程などでやはりどうしてもミスが生まれてしまいます。また、俗人化が進み担当者が離職、休職などしたときに後任の方が資料を正しく読み取れないといったことも考えられるでしょう。

企業として、明確な会計は信用を得るために不可欠なもの。今はエクセルで事足りていると考えている方も、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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